花に嵐

オタク・備忘録

周央サンゴの終末論/卯月コウはそこに居た/ある操縦士のアンリアルライフ/ʚ♡ɞレオピとあめちゃんʚ♡ɞ etc.

 藤原です。

 本当はマリカ杯の感想を2021年書き納め、ないしは2022年の書初めにしようと思っていたが、前回のスプラ大会記事の噛み味が濃すぎたのと、年末年始周辺で良かったな~~と感じたものが多かったので、全部まとめて復刻ライト版(復刻ではない)にしようかなと思い立った。そしてテトリスとポカチェとマスターデュエルと睡眠に休日をオールインし、気づけば二月になっていた。紹介したいもの、感想を書きたいものがめちゃくちゃ溜まっており、さらにボイスのほとんどが販売終了していた。シンプルにカスであった。

 とはいえ俯いていても仕方がない。というわけで今回は、最近よかったな~と感じたボイス・配信アーカイブ・歌あたりをいくつか雑多に紹介しつつ感想を書いていく回だ。
 ボイスに関しては、コウの誕生日ボイスを除きまぁおそらく半年後あたりには再販もありますよということで、再販時の検討要素にでもなれば幸いである。というか再販されたらスクショを貼ってボイスタグに投げるためにこの記事を書いたと言っても過言。

 では行こう。


目次



ボイス

周央サンゴ 12月季節ボイス2021 Vol.2(販売終了)


シチュエーション:「きみ」と周央サンゴの過ごす終末
関係性:世界の終わりを一緒に過ごせる人

 三度の飯より終末が好きなので、これを拾えたのは僥倖だった。
 ンゴちゃん自作の脚本で、台本だけでも終末モノの作品としても非常にレベルが高い。ボイスによっては本編と繋がりのない一言になるトラック1とトラック2の使い方が上手く、それぞれ一言だけなのに、グッと世界観に引き込まれる。
 それに加えてンゴちゃんの演技が本当に良い。もともと演技が上手いという話は聞いていたが、想像以上だった。特にトラック6のラスト1分の演技は必聴。聴いているこっちも避けられない終わりを目前にしたような気がして、息が詰まる思いで聴いていた。

 世界の終わりにすべてを解決するヒーローは訪れず、上の本人紹介ツイートでも言っている通り、「当然のように世界が滅び」、「世界滅亡に抗えぬ無力女子中学生と君の物語」である。その先の未来がないお話なので、死ネタが苦手な人・ハッピーエンド以外は地雷の人は避けたほうが無難ではあるが、少しでも終末モノにセンサーが反応するようであれば、ぜひ再販の折に購入してほしい。

 悔しいのはこれを2022年に聴いたことだ。昨年末にちゃんと知っていて、年明け前に聴いておきたかった……。まぁそれは即購入した人の特権ということで。




アクシア・クローネ 12月季節ボイス2021 Vol.1(販売終了)


シチュエーション:アクシアがエデンで過ごすクリスマス
関係性:仲の良い友人

 関係性や物語を楽しむシチュエーションボイスと言うより、エデンでのアクシアの過ごし方を見守るボイスドラマに近いかもしれない。
 アクシアの公式プロフィールは「機動歩兵部隊「スローンズ」のパイロット。稼いだ金は貧しい人のために使っていて、常に金欠。」にじさんじ公式サイトより引用)と記載されているのだが、このボイスではその施しの側面がはっきりと分かるものになっている。バーチャルライバーとしてのアクシアというよりは、「エデンにおけるアクシア・クローネ」の魅力を全面に押し出したボイスであるように思う。
 なお、このお話でのアクシアは「きみ」に非常に好意的なので、いわゆる夢的な楽しみ方も勿論可能だ。個人的には仲の良い友人だと感じたが、受け取り手によっては友人以上の関係とも取れるだろう。ガチ恋向けボイスではないが、良い関係性ではある。
 常闇のクライノートの収録を終えたあとなのだろうか、それとも慣れだろうか。演技が今まで以上にこなれており、特に細部の演技が比較的自然で聞きやすい。アクシアのボイスに興味があるけどどれを買おうかな……と悩んでいる人には是非お勧めしたい一作になっている。特にエデンの世界観を吸いたい人にはマストなボイスだ。

 また、同時期に発売されたローレンの12月ボイスEXと合わせて聴くのも面白い。
 脚本上直接的な繋がりは全くないのだが、クリスマスの過ごし方という題材は同一で、奇しくもエデンという街の光と影をそれぞれ味わえる形になっている。合わせて聴くとローレンお前カッコイイな……になること間違いなし。




卯月コウ 誕生日ボイス2021(販売終了)

シチュエーション:「お前」の人生の終わりを看取る卯月コウ
関係性:かつて「卯月コウ」を観ていたリスナーと、バーチャルライバーの卯月コウ

 卯月コウの誕生日ボイス2021を買えーーーーーーーーーーッッ
 存在を知らずに終わるところだったのだが、有識者が匿名箱で紹介してくれたおかげで無事拾うことが出来た。看取りボイスが自分のヘキに突き刺さることを熟知していた名も知らぬコウボーイないしはコウガール、あの時は本当にありがとうございました。

 シンプルに看取りボイスとしての質が高く、演技も良い。序盤はどことなくしゃべり方もぎこちないのだが、後半「卯月コウ」としてのスイッチが入ると、ふっと滑らかになる。これは演技なのだろうか、それとも収録序盤は本当に緊張していたのだろうか。これ以外にコウのボイスを聴いていないので判断つきかねるが、どちらにしても良い演出になっている。
 看取りボイスではあるが、「お前」の死に方が悲しいものではないこともあり、脚本に悲壮感は全くと言っていいほどない。むしろ晴れやかなものだ。穏やかで優しい、眠るような終わりが目に浮かぶようだった。
 なお、ボイス内には過去の配信ネタが多く、卯月コウをまったく知らないとネタが拾いきれない箇所が多い。ただ、卯月コウのネタとしてメジャーなものもあるので、にじさんじに多少触れていれば、むしろうろ覚えなコウの記憶という形で良い質感を得ることも可能だ。これまで卯月コウを追ってきたコウリスナーへのご褒美のようなお話でもあり、これから卯月コウを知る人は、未来でまた楽しむことが出来る良いボイスだった。
 誕生日ボイスはおそらくこれで終売になるため、「年を取らない中学生の看取りボイス」に興味がある・看取りボイスというシチュエーションそのものが好きなど、少しでも引っかかるものがあればぜひ押さえてほしい。

 ちなみに誕生日ボイスを聴いた後、特典の壁紙を見るとそれもグッとくる。良い絵だ……。




エデン組ボイスドラマ -Welcome to EDEN-(販売終了)

 オタク待望のエデン組コラボボイス。自分はデビュー当時からずっと待っていて、5人ということもあり5000円までは余裕で出す覚悟だったが、想像以上にお安くおさめていただけた。
 「Welcome to EDEN」というタイトルに違わず、エデンというイカれた街を、エデン組に案内してもらうようなお話。再生時間は30分ほどだが非常に密度が濃い。
 発売後に見た感想で、「血界戦線が好きな人は刺さる」と言われていたのだが、実際その通りであると思う。硝煙の匂いがするバトルコメディが好きな人はおそらくかなり好き。ちゃんと必殺技の名前も叫ぶし……。エデン組メンバーの各配信ネタなどが多く拾われており、彼らの配信を知っていれば150%楽しめるが、メンバープロフィールをなんとなく知っている程度で配信は見ていない人も120%楽しめる。
 オタクの「スローンズってこう戦うのかな?」「レオスって薬品以外もこんな実験してるのかな?」「パタちのボディーガードとしての側面ってこんな感じ?」「教授の講義ってどんな内容なんだろう?」などの、エデンにおけるエデン組の空想に完璧な解答を出している名ドラマだ。

 ……そう。バトルシーンがあるのだ。オタクが見たかったやつが、全部お出しされているのである。
 特にパタちの格好いいところが見たい人には絶対にお勧めしたい。配信等で見られるかわいいパタちと、ボディーガードとしてみんなを守る格好いいレイン・パターソンがどちらも存分に吸える。自分は少々、狂った。ボイスのパタちはいつも俺を狂わせる……。

 あとまめねこファンクラブは本当に絶対に聴いたほうがいい。まめねこの存在感がすごかった。




にじさんじボイスドラマCD「常闇のクライノート ~Episode1 The Beginning~」(販売中)

shop.nijisanji.jp

 ボイスドラマシリーズ新作に、衝撃のスローンズ参戦。ちなみに自分は叶もメンバー加入から半年経過している程度に好きなので、月読命に突然刺された形になった。え? 急に推しと推しが組むやん……。
 バッチバチのバトルもの。そして続き物である。そのため、ほぼ伏線ばらまき導入回で、この1枚で何も完結していない、というか起承転結の起にあたる部分なので、一度聴けば「次……episode2はまだなのォ?!」と定期的に発作を起こすこと請け合い。困る。助けてください。

 DL販売も始まってはいるが、CDを開封した瞬間突然新情報で殴られるため、余裕があれば是非CD媒体で手に取ってほしい。CDとして売りたかったえにからの意地を感じる逸品。
 とにかくネタバレなしで語るのがかなり難しく、episode2の発売時期も現状不明なため若干お勧めしづらさもあるのだが、逆に考察を巡らせるにあたっては今が一番楽しい時期でもある。みんなも闇クラを聴いて一緒に次回待ち地獄を漂おう。



配信アーカイブ

アンリアルライフ(アクシア・クローネ)

【アンリアルライフ】不思議な夜の街【アクシア・クローネ/にじさんじ】
www.youtube.com

▼完全初見のアンリアルライフ。記憶を失った少女としゃべる信号機とよく叫びよく笑いよく泣くパイロットで往く、不思議な夜の街の冒険譚。
▼全エンドのうち、エンド回収は3つまで。どのエンドを見たのか、何を見なかったのかはお楽しみ。
▼エビゲー。勝たんしかエビ。
▼この配信がアンリアルライフ初見になる人は、ぜひ公式HPの「実況を見てくださった方へ」をどうぞ。
▼同時にこの配信が良かったと思う人は、ぜひ各種ガイドラインの周知にもRT等で協力するといいかもしれません。




NEEDY GIRL OVERDOSE(レオス・ヴィンセント)

【NEEDY GIRL OVERDOSE】私がBIGにしてあげるからね…【レオス・ヴィンセント/にじさんじ】
www.youtube.com


▼メンヘラvsマッドサイエンティスト
▼メンヘラに理解もなさそうだし相性も悪そうと思われたが……。
▼こいつ立ち絵芸に味しめてないか? もっとその調子でべろりんちょしろ。
▼わりとどこをとっても面白いのだが、ラストに見たエンディングから配信〆までの流れは必見。
▼「行くか! ディパス! キメるか! ディパス!」
▼「一万人記念以降あれだ……ディパスキメてエッチしかしてないんだ今のところ!」
▼「皆さんにスーパーチャットを投げられながらお似合いの女とイチャイチャしております私!!!!!!」




マリカにじさんじ杯 予選Dリーグ(ローレン・イロアス)

【#マリカにじさんじ杯】本番!Dリーグ ローレン・イロアス視点【ローレン・イロアス/にじさんじ】
www.youtube.com

 マリカ杯はエデン組5人のうち3人の本戦進出者と1人の決勝進出者を輩出し、初参加でありながら大きな爪痕を残せた大会であったこともあり、何より一番応援していたアクシアが好成績をおさめたので、これも振り返りながら感想を書こうかと思っていたのだが、完全にタイミングを逃した。逃したとかいうレベルじゃなく逃した。
 というわけで、予選の中で一番面白かったと思うローレン視点だけでも紹介しておきたい。OBSの調子が悪く本戦視点では映らなかったので、観ていない人もそれなりに居そうかなと。

 前日スローンズで最後の追い込み練習をしていたところ、寝るタイミングを逃し本番前睡眠時間1時間くんで参加する羽目になったローレン。
 その時点でもう面白いのだが、とにかく1本目のエキサイトバイクがあまりにもヤバイ。本番なのに「本番だよなこれ本番だよな、ほんとに本番? これ」「マジで眠い!!!!」「目が!!!!ショボショボです!!!!」と眠気に騒ぎながら駆け抜けていく様は何度見ても元気が出る。う、うるせぇ~……。本当にこの1本目エキサイトバイクだけでも観てほしい。おもろいので。ひとつ前のブロックで戦った同期が、公務員並みに堅実かつ冷静なレースを見せたこともあって、余計に爆笑を禁じえなかった。
 その後徐々に目覚めてきたのか、好走を見せたり逆に転落したりと波乱万丈なレースを見せてくれて見応えも抜群なのだが、最後予選抜けを確認した第一声が「おやすみなさい!!!!」なのも笑う。新人なのに肝が据わりすぎてるだろ……。
 ローレンの初めてのマリカ配信と合わせて観ると、うまくなったなぁ……と再確認できるエモさもあるし、最後ミュートシティで軽く流しながら「これじゃない? これじゃない!? ミュートシティアクシアとじゃない!?」とはしゃぐのも良い。ミュートシティではなかったものの、再戦の約束はしっかり果たされたのも#エモだ。

 マリカ杯、面白かったなあ。今年も楽しみである。今年こそアクシアミュートシティが果たされるとちょっとうれしい。




深夜の料理キャス(アクシア・クローネ)

 Youtubeではなくツイキャスなのだが、これがなかなか良かったので、すでに見ているであろうアクシエイド以外にも是非お勧めしたい。
 アクシアが深夜に料理を作るだけという簡潔なもので、配信時間もそう長くはないが、それがいい。
 献立は茄子の麵つゆ漬け・鶏肉とぶなしめじの炒め物・中華スープ(卵スープ)の3品。衝撃的なことにツイキャスの直前に包丁がなかったことが発覚し、100均で買ったスケッパーでなんとかナスを切るという凄まじい荒業を見せてくれる。しかも米もない。なんで大事なものが何もないんだ……(困惑)
 なお、鶏肉に関してはたまたま切ってあるもの(唐揚げ用だったんだろうか)を購入したとのことで、スケッパーで切ることは免れた。多分切れなかっただろうが……。
 いわゆる男の料理という感じなのだが、アクシアの教え方が分かりやすく、また途中途中のつまみ食いがやたらと旨そうなところから、「料理をしたい」という欲求を掻き立ててくれる良いアーカイブだ。アクシアはゲーム配信の時も、基礎の要点を分かりやすく、「自分でもできそうだな」と思える程度に簡潔に説明するのが上手い印象で、このキャスはその長所がよく出ていると思う。
 今回調理したメニューはすべて簡単なものなので、3月~4月から新生活を迎える人にも参考になりそう。ちなみに深夜に聴くと腹が減って死ぬ。




fake!fake! (covered by 安土桃)

fake!fake! / カラスは真っ白 (covered by 安土桃)
www.youtube.com

 感謝の気持ちしかない。本当に……。
 まず選曲が素晴らしい。まさかカラスは真っ白という名前を、いまこのタイミングで見ることが出来るとは思わなかった。惜しくも数年前に解散してしまったバンドではあるが、その楽曲の良さは色褪せない。今回桃ちゃんがfake!fake!をカバーしてくれたことで、また誰かがカラスは真っ白に新しく出会うのだと思うと本当に嬉しく思う。いいバンドです。
 歌唱も良い。原曲のヤギヌマちゃんよりも甘めの声で、それがまた良い味を出している。何度聴いても飽きずもたれず、かつしっかりと耳に残る心地よい歌唱だ。桃ちゃんの声、本当に良いな……。
 そして、MVが本当に本当に素晴らしい。ぜひ一度はMVを観てほしい。損はさせない。新衣装での本人歌唱映像と全身の写真一枚というシンプルな素材ながら、それらをフル活用した編集技術が、安土桃ちゃん本人とその新衣装の魅力を鮮やかに魅せてくれる。めちゃくちゃにオシャレなMVだ。それでいて原曲MVへのリスペクトがしっかりあり、まったく雰囲気を崩していない。
 この素晴らしいMVを作ったのは誰だぁっ!と思いながらクレジットを観たらKAZE Labのyksb氏で、SB69erの自分としては驚きと共に納得しかなかった。yksb氏、昔からわりとなんでも出来たけど最近よりなんでも出来るようになっているな……。そしてこの人だからこそあの原曲リスペクトMVが作れたのだな……。
 ちなみにこのMVについて後日KAZE Labと対談しているのだが、yksb氏と桃ちゃん曰くサビで使用しているお写真は特に動かす予定もなかったのでパーツ分けもされていなかったが、Aメロの歌唱映像を曲に当てたらかわいかったので作っているうちに動かしてしまったとのこと。どういうこと?すごすぎ。




シル・ヴ・プレジデント (covered by レイン・パターソン)

【ボディーガードが】シル・ヴ・プレジデント【歌ってみた】
www.youtube.com

 え、エデン組だーーーーーーーーーッッ!??!?!?!?
 告知段階のスペシャルサンクスエデン組でざわついていたが、まさかの男たちが合いの手で参戦。実質初めてのエデン組での合作となった。
 とにかくパタちの歌唱が本当に本当にかわいい。一生かわいい、……のに、「さよなら代わりに銃声」でほんの少し声が低くなるのがたまらない。そういえば銃を所持しているボディーガードだった……と思い出させてくれる演出で、本当にここが良すぎる……。
 パタちが好きなアイドルらしいポップでキュートなメロディと、歌詞に不穏さと治安の悪さが同居したシルプレは完璧な選曲だと思っていて、これをお勧めしてくれたローレンPには心からの感謝を伝えたい。ありがとう……ッ。
 男たちの合いの手も良い。個人的に好きなのは教授の低音の裏で地味にうるさいレオスの「あちゃ~」かな。というかレオスの合いの手が基本うるさくてジワる。
 パタちと仲がいい男たちだからこそ、不義理をやらかした男への呆れやざまぁを含んだ各種合いの手が光る良い演出で、そういえばこれを提案したのもローレンだからまたローレンに感謝しないといけないんだった。ありがとうローレン。サンキューローレン。フォーエバーローレン。
 いやでも本当に歌唱もかわいい合いの手もエモいMVも観ていて楽しいで元気の出るカバーだった。啜ります、一生。


 こんな感じだろうか。本当はもっと紹介したいものもあったのだが、まぁこのへんにしておこう。
 2021年の終わりも含んでいるが、2022年もおもしろくてよいものがたくさんあった。今年もずっと楽しめそうだ。……供給がすごすぎて虫の息ではあるのだが。
 とりあえず、目下控えてるらしいアクシアのアンテGルートや、レオスの大神を楽しみにしながら生きていこうと思う。あとアルセウスアーカイブが50時間くらい溜まっているので、本当に消化していきたい。

 以上。