花に嵐

オタク・備忘録

【ネタバレあり】一旦小柳ロウさんの7 Days to End with Youがめっちゃよかった話をしてもいいか。

 お世話になっております。藤原です。

 最近、私はブログをちゃんと書こうとしすぎているのでは? という気づきを得ました。
 もともとこのブログは140文字だと収まらない感情を置いておくための倉庫で、確かにその感情を記すために細かい出典は必須だし、それをまとめるのはめちゃくちゃ楽しいし、何より未来の私が助かるのでいいんですが、それはそれとして、もっとプリミティブな衝動で軽く文章を書いてもいいのではないだろうか……?
 
 というわけで、今回は短めに、良かったな~という配信の話をさせてください。
 なぜなら、鉄は熱いうちに打った方が絶対に良いので。


 ※この記事には、ゲーム「7 Days to End with You」のネタバレが含まれます。
 ご自身でゲームをプレイしてから、または当該アーカイブの視聴をしてからの閲覧を強く推奨します。


 いくわよ~。




【7 Days to End with You】謎の女【小柳ロウ/にじさんじ】 - YouTube
www.youtube.com


 めっちゃよかった……。

 本当に申し訳ないのですが、自分は初配信以降小柳ロウさんをディティカのスプラコラボとめちゃつえの桃鉄でしか見たことがなくて、ソロ配信もこれが初めてだったので、今も正直本人の人となりは掴めていません。ゲームが好きそうなのだけはわかる。わかった。この配信で。

 でもこの配信は、彼のことをあまり知らない自分でも『良い』と思わされるパワーがあった。


 7 Days to End with Youが根本的にめちゃくちゃいいゲームなんですよね。
 もし未プレイの状態でいまこの記事を読んでいる人が居たら、スマホアプリ・Switch・Steam(PC)と結構いろんな媒体でプレイできるのでぜひプレイしてほしいです。アプリ版が一番手軽ですが、Switchはエンディングが追加・Steam版にも今後追加予定なので、物語のすべてを楽しみたい人にはアプリ版以外がお勧め。(スマホアプリ版はもう更新されないことが明言されています)

 このゲームはいわゆるビジュアルノベルゲームなのですが、特筆すべきゲーム性として「主人公は記憶をなくしており言葉がわからず、プレイヤー自身が言葉の意味を推測して当てはめていく」という要素があります。主人公によくしてくれる謎の人が話す言葉。プレイヤーにも読めないそれを読み解いて、その人と交流しながら七日間を見届ける。そんな作品です。
 先に言ってしまうと、7 Days to End with Youは答えがあるゲームです。一応ゲーム内言語にはきちんと法則性があるので、こういった読解が上手いプレイヤーなら読み解くことが可能です。

 しかしながら、7 Days to End with Youは言葉の意味を当てるだけのゲームではありません。
 このゲームが体験として優れているのは、少なくとも初回プレイ時は「自分自身で理解・解釈した言葉で物語を読むことが出来る」という点。
 そのため、プレイヤー本人のストーリー……ひいてはこの物語が紡がれる世界に対しての姿勢や、本人の人間性が強く出るゲームであると感じています。


 それを踏まえた上で、小柳くん(なんて呼んだらいいか分からない)の紐解いた七日間の物語は、彼の静かなやさしさが滲んだ良い物語だったな、と思いました。



<ここから本当にネタバレに入るゾーン>



 ずっと「君が何を言っているのか俺には分からない」「理解したいけど理解が出来ない」という悔しさを時折零したり、言葉を理解できないときに見せる笑顔に心を痛めたり、そう言った葛藤を抱えつつも、想定できる意味の候補を声に出しながら言葉を手繰っていく姿がめちゃくちゃ美しくて見るのをやめられなかったんですが、いや本当に良かった……。
 想像以上にストーリーに没入してプレイするタイプなんですね。「相当愛されてたんだな俺。覚えてないけど」とかのさらりとした言葉も良かったですが、ちゃんと向き合っているその人の表情を見ながら言葉と記憶を推測しているのも良かった。
 恋仲であると判断してからの「ベッド 休む 手伝う」のくだりで語っていた「一緒に私も寝ていい? みたいなことを聞いてきたんだろうけど、こいつが自分の何か分かってない主人公は断ったんだろうな。それで、ああ……そっか、みたいな感じで悲しんだんだろうな。今」の下りもすごい好きです。状況の把握と言語化が上手いんだなあと。
(ここ全部TSあったのありがたすぎる)

 そうやって沢山声にしながら言葉を手繰り寄せて、理解しようとして、そこから迎える七日目が本当にきれいだった。


 すごい前に書いたことがあるんですけど、自分めちゃくちゃ感情ゲーミングに弱いんですよ。

 感情ゲーミングが好きだ。

 何の話?と思われるかもしれない。要は実況者がゲームのストーリーやキャラクターに強く感情移入し、本当にその世界に自分が居るかのように感情を揺らがせながらゲームをしている姿を見るのが好きということだ。
 キャラクターの生死に涙を落とし、物語の展開に心を燃やし、そうやって歩んでいく姿からしか得られない特殊な栄養素がある。それが、自分の既プレイのゲームであれば尚更だ。

俺はアクシア・クローネのUndertaleを観てほしいと思ってる。レオスのデトロイトと、オリバー教授の大逆転裁判もだ。 - 花に嵐

 
 七日目で主人公は死を迎え、これまでの七日間(あるいはループ)で積み上げて来た言葉で最後に語らうこととなります。
 小柳くんは一周目なので、まだ言葉の手札もそう多くはない。そんな中でずっと、「最期に伝えなきゃいけない言葉」を探し続ける。
 

 最高の楽しみ方してる~~~~~~~~~~~。
 既プレイワイ、ニッコニコです。


 この最期の言葉を探している途中のトークが本当に良くて……。
 「本来だったら死……なんだろうけど」「休むって答えるか、死って答えるか……。うわー、ありがとうとかいう単語もないしな」「どっかにありがとうもあったんかなあ、単語」「……おやすみ……しかないな。もっといい単語があるはず、でも」
 そうぽつぽつと語りながら、何度も何度も自分の辞書をスクロールして、最後におやすみを伝える。直接的に死を伝えず優しい言葉を選ぶのも良かったし、あとありがとうを言いたかったのも良いですよね。最期にどう伝えるかは本当に性格がめちゃくちゃ出るからな……。

 7 Days to End with YouのBGMがそもそもめちゃくちゃいいのと、小柳くんの耳に心地よい、けれど悔しさが滲む低音が嚙み合って、ここは素晴らしい実況体験でした。
 ちゃんと向き合ってきたからこその葛藤で、選択で、いや良かった。いま書きながらもう一回見返してたけどやっぱり良い。


 ゲーム実況ってすごい面白くて、こういったテキストの読み上げの良さが本人の演技力に関わらないことが結構よくあるんですよ。
 普通に演技として聞いたら棒読みだったとしても、その時にプレイヤーがストーリーに没入していたからこそ、その読み上げたテキストに魂がこもることが往々にしてある。
 小柳くんは普通に読み上げ自体も上手くてゲームの雰囲気にも合ってたんですけど、このゲームでのテキスト読み上げの良さはその要素も含まれていたな……と思います。


 あとこの実況は〆が良い。
 最後考察タイムと称して本人が得た結論をずっと話していたわけですが、既プレイとしては聴いていてひたすら笑顔になれるものでした。二周目、やってくれ。それしか言えねえ。というかゲーム後のアフター解釈タイムが本当に好きなのでこういう時間を取っていたのも個人的にかなりアガって……。良かった……。

 本人にとっても本当に良いゲーム体験になったようで、アフター解釈後少し興奮しながらいかに良かったかという話もしていたんですが、その中で(おそらくですが)「今までやってきたゲームで一番良かった」と言おうとして「いや、比べるのは良くないな」と踏みとどまり、「本当に良いゲームだわ」と単体で評価したところ、すごく良いなと思いました。
 これはTwitterでも言ったんですが、「今までやってきた中で一番いいゲーム」という評価はその「今までやってきたゲーム」を貶める発言では無いと自分は思っていて、けれどそこを止めて「良いゲームだった」とシンプルな感想を述べる。ゲームへのリスペクト精神があるんだなあ~~!! と嬉しくなりました。ゲームそのものが本当に好きなんですね。もうそれすら知らねえんだ俺ってば……。

 ゲーム実況者はゲームが好きであってこそだと思っているので、こういう……リスペクトをさらりと見せられると、オタクは嬉しい。




 というわけで、思いがけず個人的にストライクな実況配信を観られてうれしかった……という話でした。
 元々彼がこれをプレイするのもたまたまリストで見かけたくらいで(東西ヒーローのリストを作っているのでたまに見てる)、ちょっとポケモンの作業がしたくて作業用BGMになんか配信見ようかな~と思って、その時にふと思い出した……っていうだけだったんですが、いやあ観られて良かった。

 自分はFPSあんま観られないのもあって、彼の配信スタイル的にはもうこれからめちゃくちゃ見るぜェ! とはなれないかなと思いますが、7 Days to End with Youの2周目をやることになったらそれは必ず見ますし、あとこういう雰囲気のゲームを今後またプレイされることがあればぜひ視聴したいな~と。


 そんな感じです。推敲すらしてない気楽な記事だ。内容も多分薄いけど気にするな。もっとこういう風に気軽に感想を書いていけ。



 あ! あと小柳くんと言えば。

 
GOOD BYE / covered by 小柳ロウ【歌ってみた/にじさんじ】 - YouTube
youtu.be


 マジで今更すぎて申し訳ないんですが、ちょっと本人のチャンネルページを見る用事があったので聴きまして。
 いや~~~これも良い! 歌声が思ったよりハイトーンで個人的に好きな音域だったのと、あと選曲が何より素晴らしいですね。
 一応あの……俺はバカだけど小柳くんがふつうの人間に比べれば寿命差あることくらいは知ってるからよォ~~。
 原曲は孫の「僕」と祖父である「あなた」との別離を想う歌ですが、寿命差がある人間がこれを歌うとまた違う顔色を見せるのが面白く、つい先日も話した「そのライバーが歌うことに意味を持つ曲」にハマったので良かったです。


 ……だけじゃ終わらないんだよなァ~~~~~~。
 ついさっきDMで「初配信見てから見るとより効く」という㊙情報を頂いたので、そういえば初配信ストーリーやってたな……! と思って初配信のストーリーパートを浚ってからもう一回聴きました。言われればやる人間です。よろしくお願いします。


 それで思ったんですけど、この曲"ヤバい"ですよね?


 怖くなっちゃいました。ふーん……その初配信した日に上がるのがこれなんだ……。ふーん……。
 ごめん俺普通にストーリー気になって来ちゃった……。


 一匹の白狼がこのにじさんじという舞台でどんな形を見つけるのか、改めて楽しみになりました。
 
 以上です。