花に嵐

オタク・備忘録

別々の呼吸を、懸命に読み合って ‐アクシア・クローネ視点で見届けた第三回にじスプラ大会の今更感想戦‐

 第三回にじさんじスプラトゥーン大会が、先月11月21日に無事閉幕した。
 大会参加ライバーと、そのチーム分けが発表されたのが10月31日。そこからおよそ20日―と言っても、ほとんどのチームの初顔合わせはそこから数日ほど空いた都合上、実質的には2週間弱だが―推しているチームの成長を見届けてきたことになる。

 自分はエデン組が好きなので、今回はチーム発表の時点で、アクシアを擁するDチーム「富・名声・力」、レオスを擁するKチーム「HALD」、オリバー教授を擁するBチーム「むげん∞かーにバる!」の3チームに注目していた。
 その中でも、たまたま大会発表前のアクシアのスプラ挑戦回を2パートとも見ていたこと、チームの初顔合わせの空気が良すぎて全員大好きになってしまったことから、Dチームを最推しとして応援し、大会までの2週間ずっとアクシア視点でこの大会を追ってきた。成長を続けるアクシアの背中を観ているのが、それはもう楽しかったからだ。

 ジャイロ成長期と題されたアクシア・クローネの成長譚と、Dチームが過ごした時間は本当にアツかった。あまりにも青春で、エモくて、本当に楽しい日々だった。
 なので、大会からは時間が経ってしまったものの、今回は彼のスプラトゥーンの配信を軽く紹介しつつ、感想戦をしていこうと思う。
 もしよければ、アクシアの歩んだ道のりを共に振り返ってみてほしい。

 なお、ブログ本文を編集するたびに何度も外したり追記したりしていたのだが、やはりアクシアの成長譚において、どうしても外せないメンバーシップ限定のアーカイブがある。告知ツイートや再生リストにURLがあるものの、念のためURLは貼らないが、そのアーカイブの存在の紹介だけはさせていただければ。問題があればすぐに当該箇所は削除する。

 当然ながら、本記事には第三回スプラトゥーン大会の本戦結果についてのネタバレが含まれる。
 もう開催から3週間ほど経っており、この記事が感想文という性質上配慮する必要もないとは思うが、もしまだ観ていない読者の方が居るのであれば、ぜひ本戦だけでも観てからお読みくだされば幸いだ。

 【スプラトゥーン2】第3回にじさんじスプラトゥーン大会 <DAY1>【#にじスプラ大会】

 【スプラトゥーン2】第3回にじさんじスプラトゥーン大会 <DAY2>【#にじスプラ大会】
 
 では行こう。


◎目次

↑本文がそれなりに長いので、適宜活用していただければ。



▼練習期間振り返り


スプラトゥーン初配信
【スプラトゥーン2】ダイオウイカ【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 懐かしの初心者時代。完全初見のスプラトゥーンである。
 スペシャルを吐き忘れるので、リスナーに「ウルト吐けアクシア」という指示を委ねるその姿も今となっては懐かしい。
 ジャイロも本当に苦手だった。ジャイロから逃げてスティックで安定しかけたのが嘘のようである。
 この頃から「前で戦いたい人を戦わせて自分は後ろで塗っていたほうがいい」という意識を持っているのが垣間見える。あと、ものすごく貴重なチャーとローラーを触るアクシアが観られてクソ面白いのでお勧めなアーカイブだ。
 なお、この時点ですでにルンバはルンバ呼びだし、ホッケふ頭は地元である。


▼ガチマッチに挑戦
【スプラトゥーン2】ジャイロ成長日記#1【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 ここからアクシアのジャイロ成長期が始まる。大会参加発表前のアーカイブはここまで。
 ナワバリに加えてガチマッチが解放されたため、ガチエリア初挑戦回。
 7時間近い長時間配信だったが、ジャイロにどんどん慣れていく姿と、ガチエリアへのルール理解が深まっていくのが観ていて面白い。


▼ガチマッチに挑戦
【スプラトゥーン2】ジャイロ成長日記#2【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 大会参加が確定してから初のスプラ。ガチヤグラ初挑戦回でもある。
 「伸びしろあるよねという期待に応えれるように頑張りま」という最初の雑談が、今見ると非常に感慨深い。
 ここで「300、400……5000時間くらいやってウデマエめちゃくちゃ上げて」と言っていたのもおおむね嘘ではなかったのだなあ。
 ちなみにこの時点ではまだOBS直見。ラグはないと思うけど……という言葉が思い切り伏線だった。


▼Dチーム初の顔合わせ
【スプラトゥーン2】チームD作戦会議【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 アクシアやよ~」「おまえは……もっかい初配信やるか?」←これ大好き
 Dチーム初の顔合わせ。はじめましてながらすでに和気あいあいとしており、特にアクシアはこれまで、公式番組を除くと先輩と単体で絡むことがなかった(基本的にローレンが一緒にいた)ので、新鮮な気持ちで楽しんで観ることが出来た。
 個人的に好きなのが、Dチームサーバのアイコン変更権を賭けた2on2。チームが発表されたとき最初に思ったのが「フレンとアクシアの絡みが面白そうなチームだな~」だったので、アクシアが後輩力を発揮してフレンと組んだのも、姉弟のような空気を醸し出していたのも和みがあってよかった。
 この時点でまだアクシアガチホコ未経験で、セオリーどころかルールも把握しきれていなかったし、マップもほぼ覚えられていない。
 ここからホコで食ってきたホコシア・クローネに成長するとは、誰が想像できただろうか。


▼Lチーム「四天王」との練習試合
【スプラトゥーン2】練習試合 Lチームの方々と【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 イブラヒム率いるLチーム・四天王との練習試合。これが(少なくとも表では)初の練習試合となる。
 序盤でチームの柱だと言われた笹木が「柱はいない!自分が!全員が柱になるんだ!」と笑いながら言ったのに対し、「柱4なら最強じゃないすかこれ」と返したアクシアを見ると、これも本戦で見事に回収したのだなあ……と思ってしまう。
 この時からすでに、アクシアが得意とするマルチミサイルでの索敵&報告のアシストスタイルはほぼ確立されており、まだ不慣れな部分もあるものの要所要所で良い動きをしていて、観ていて楽しい。
 個人的に、ここでりりむボムで落とされまくったことも後半の成長に影響を与えたのではと感じている。後述の枷をすべて外したあと、他者のボムは相当避けやすかったのではないだろうか。


▼手枷・足枷・首輪が外れた覚醒回
【スプラトゥーン2】ジャイロ成長日記#3【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 練習試合を終えた後、次の公開ソロ練習。なんとこの配信の前夜、配信環境の不備によりこれまでのSwitchゲー全ての配信においておよそ1秒程度の遅延があったことが発覚。また、プロコンの充電用ケーブルを有線だと思い込んでいたため、ここで初めて有線(と思い込んでいた)の鎖から手首が解放された。本当に大きすぎるターニングポイントである。Dチームの先輩方に速攻で謝罪文が送信されたことは言うまでもない。
 枷が外れたこと、前日に強いチームと練習試合が出来たことで、動きの良さと生存意識が格段に上がっている回。
 配信中にも成長が観られ、終盤のわかばを使用したガチエリアで「ボムで敵が来るルートを牽制する」という強い動きに自力で気づくなど成長面での見どころが多く、見応えがある。


▼Fチーム「世界取りに来ました」との練習試合
【スプラトゥーン2】練習試合 Fチームの方々と【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 エクス率いるFチーム「世界取りに来ました」との練習試合。
 枷がすべて外れ、前回のLチームとの練習試合より格段に動けるようにはなっていたものの、相手チームも練習を重ねて強くなっていた・この時点ではDチーム全体のホコへの理解度が低かったこともあり、苦しいシーンが多い回でもあった。報告やリザルト画面で結構悲痛な「ごめんなさい!」「すみません!」が多かったのも苦しい印象を強めているかもしれない。
 特にこの時点ではホコ持ちをフレンが担当することが多く、その間は笹木に前線維持とオーダーの役割が集中してしまうため、笹木への重圧はかなりのものであっただろう。
 とはいえ空気が悪くなったり成長がなかったということはなく、この時点でホコシアの片鱗はすでに見えている。号泣しながら3キルを取る笹木などの面白いシーンもあるし、前向きな反省会等の空気の良いDチームは健在。フレンのメンタル柱っぷりが光る回でもあった。
 よい学び回であったと言えるだろう。


▼ブキがほぼ確定
【スプラトゥーン2】ジャイロ成長日記#4【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 ガチホコ・エリアのソロ練回。
 派手な見どころは、やはり中盤にある20キルを決めたガチホコだろうか。とはいえそれ以外にも全体的なプレー自体がブラッシュアップされており、より見ごたえのあるアーカイブになっている。本戦でも相棒になったスシベの選択も、このあたりで固まった。
 前回の練習試合から流れてきたと思しき語気が強めのコメントがやや散見された回でもあるため、少しでも気になる人はチャットリプレイの再生は非推奨。とは言え、アクシアは特に反応していないので問題はないのだが。


▼メン限

 ここにメン限アーカイブが一つ挟まる。詳細を語ることはできないが、個人的にこの回こそが真・覚醒回だと思っている。
 もしアクシアのメンバーシップに加入することがあれば、ぜひ前後のアーカイブの日付を参考に、当該アーカイブを探して見てみてほしい。


▼ホコシアの目覚め
【スプラトゥーン2】ジャイロ成長日記#5【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 この時間帯のガチマがガチホコ&大会ステージであるショッツルとバッテラということで、ガチホコの強化回。
 前回までとはかなり明確にルール関与意識が変わっており、運びとホコショの撃ち方を含めたホコ持ちが非常に上手くなっている。ホコシア・クローネの爆誕である。
 ショッツルへの苦手意識がそれなりにあったこともあり、この回でノックアウト勝ちを数度経験したこともまた、ガチホコへの自信に繋がったのかもしれない。


▼Nチーム
【スプラトゥーン2】プラべ w/笹木さん 葛葉さん ヒスイさん【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 伝説のNチーム、菜の花連合の発足回(虚偽)
 珍しいメンバーながら非常に面白い空気感だったのだが、何より笹木がホコのコソ練を経たアクシアの成長に感動していたのが、アクシエイド視点のニチャリポイントか。
 この回は4人の脳死トークがかなり面白く、切り抜きも多数アップされているのだが、バッテラの苦手だったジャンプポイントを克服していたり、ホコの苦手意識が完全に払拭されていたり、終盤のバッテラエリアでミサイルを用い素晴らしい報告をしたりと、プレー面でも見どころが多い。
 単体で見ても楽しめる、オススメアーカイブだ。


▼エデン寒色組でのプラべ
【スプラトゥーン2】プラべ w/大人の人たち【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 エデン組リスナー待望であった、スプラ大会に参加するエデン組3人でのプラべ。対戦相手+チーム1枠は教授が集めたエバンスゼミ生。
 目的がキャラコン練習回かつ、久しぶりの同期オンリーコラボということで、いつも以上に砕けたフニャフニャな3人が見られる新鮮な回。まさかのツッコミ不在である。(普段エデン組箱コラボの時に、どれだけローレンがツッコミ側に回っていたか&パタ姉がツッコまざるを得ないほど素でボケ倒していたかが伺える。エデン組は誰が欠けてもいけないのだ……)
 また、大会本戦を大いに沸かせた、レオスのハンコバッテラホコルートの初お披露目回でもある。ウルトラハンコ自体は以前より使用していたものの、バッテラではボルシチを持っていなかったり、単純にガチマにバッテラがなかったりと、少なくともリスナーがこれを見る機会がなかったため。
 全体的にほぼ息抜き回なこともあり、このアーカイブもまた、これだけ単体で見ても非常に面白い。


▼最後の練習試合 世界取りに来ました・四天王・あぐらWINとの戦い
【スプラトゥーン2】練習試合 他チームの方々と【アクシア・クローネ/にじさんじ】

 大会前最後の練習試合。FチームとLチームは再戦。Aチームのみ(少なくとも配信上では)初見。
 さすがに前日ともあってか、ほぼチームの動きは完成されている。対F・Aチームともに見どころは大変多く、アクシアが16キルを決める回などもあるのだが、練習の振り返りとしては、対Lチームとの再戦が、チーム全体の成長具合が最も分かりやすいように感じる。特にりりむボムの回避率を見ると、当時がいかに初心者だったかと、枷の重さがヤバすぎたことがひしひしと伝わるだろう。
 初回Lチーム戦では笹木がチームの柱と言われて「みんなで柱になるんだ!」と返していたのだが、今回のLチーム戦ではアクシアに「お前がDチームの柱になれ!」と先輩2人から託されているところが、個人的ひそかなエモポイント。
 


▼本戦Day1感想

【スプラトゥーン2】ジャイロ成長日記 最終回【アクシア・クローネ/にじさんじ】
youtu.be

 長い練習期間を超えて訪れた本戦。ここでジャイロ成長期が最終回を迎え、アクシエイドたちは本番を感じて静かに涙した。主語がデカいが少なくとも自分は泣いた。アクシア枠概要欄の「4人で勝つ」というシンプルな決意も本当に良かった。泣いた。

 1回戦の対戦カードは、あまみゃ率いるJチーム・レッドブルー ໒꒱·̩͙⋆.*。ステージ及びルールピックはショッツル/エリア(Jチーム)、ホッケ/エリア(Dチーム)・モズク/ホコ(ランダム)の3つとなった。
 Aブロック1回戦目──大会初っ端を飾る、イベント的にも非常に重要な試合であったが、このvsレッドブルーが既に決勝戦並みに熱い試合だったと言っても過言ではない。
 1本目は相手のホームで惜しくも落としてしまうものの、緊張している笹木をほかのメンバー3人でメンタル的にもプレイ的にも支え、気を取り直した2本目の自ピックエリアでは、顔合わせからさんざん擦った地元パワーを見事に魅せて、ほぼワンサイドゲームで制する。この2本目の時点でもうずっと手を震わせながら観ていた。エリアを奪い、細い路地を活かして相手全員を押し込める見事なムーブであったし、地味にアクシアが(配信上では)初のチャクチ狩りという大きな成長を見せた試合でもあった。そして一番大きかったのは、2本目は笹木がほぼ無キルだったということだ。
 チーム発表当時から、かなり長らく「Dチームは笹木のワンマンチームだ」と言われ続けていた。実際アクシアとフミ様が成長しきれていなかった頃は、本来前線維持に優れているフレンがルール関与に回らざるを得なかったことで自分の役割を果たしづらかったのもあり、その言説は正しかったと思う。
 だからこそ、この本戦1回戦で、初心者コンビがしっかり塗りの仕事を果たし、フレンが2レーンを抑え続けることでそれが覆されたのがいい意味で衝撃だったし、ずっとDチームを追っていた身としては、本当にうれしかった。

 そして迎えた3本目。ピックは──モズク農園/ガチホコ
 アクシアをずっと観てきた自分としては、「これは行けるのでは?」と思った。そう信じるしかなかった。行けなければ負けるのだから。
 正直に言えば、この試合がDチームの全試合で一番好きだ。Dチームの各メンバー視点、相手視点、運営視点の全部で何度も見返している。
 焦る笹木に、報告に加えて何度も「大丈夫です、大丈夫」と言い続けるアクシアが、これまでの練習でのフレンのようなメンタル柱っぷりで、それが大好きだ。アクシアの言う「大丈夫」は、リスナーも大丈夫なような気がしてくる。
 アクシアのホコ持ちが、これまで以上に鮮やかな試合でもあった。何度王子に背後から強襲されホコを落としても持ち直し、終盤にカウントを13まで進めたとき、それまでなら一度塗るか塗りを待つために一度退いていたであろう真っ青な敵インクの中に飛び込んでいく姿は、見ていて胸が熱かった。
 そして本当に好きなのが、ラスト相手にホコを奪われてからの30秒。敵が自陣に入ってくる直前、フミ様以外が全落ちしてしまったシーンだ。フミ様がここでほんの数秒相手のホコに圧をかけて抑え──そして、戻ってきたアクシアの投げたキューバンボムが間に合い、ホコと護衛を落とす。
 運営視点で言われていた通り、まさにフミ様が世界を変えた数秒。その変わった世界の決め手になったのがアクシアの投げたボムという、初心者コンビがもたらした勝利だったのが本当に、本当に好きなのだ。今これを書きながら見返してまた泣いている。笹木に褒められて「チーム強いっすから!」「ナイスチームナイスチーム!」と返すのもいい……いいよね……。そう、チームが強かったのだ。本当に。

 本当に素晴らしい試合だった。そして、次の2回戦目も素晴らしいのだから困ってしまう。

 2回戦の相手はEチームを下し勝ち上がった、社築率いるIチーム「おじさんとねこ」である。ピックはスメーシー/エリア(Iチーム)、スメーシー/エリア(Dチーム)、バッテラ/ヤグラ(ランダム)の3つ。レバガチャ対決であり、ふみのとふみ対決でもあった。
  正直な話、この試合が一番恐ろしかった。初心者枠であった野良猫が超覚醒をしており、ほかのメンバーの実力と合わせて目下優勝候補と囁かれていたからだ。さらにチームピックが完全に被ったこともあり、ステージ・有利ルールのアドバンテージが前試合に比べて無かったのも恐怖ポイントであった。
 そして開始した1本目。後に響くタイプのノックアウト敗北。この敗北を見たときに、「負けるかもしれない」と脳をよぎったことは素直に言っておきたい。
 だが、即始まった爆速反省会で、それも吹き飛んだ。この4人ならいけると、そう思った。何気にこの反省会でのアクシアのフォローが良いことも記しておく。さっぱりと前を向いていくところに強い魅力がある。

 vsIチームの2本目は、予選ベストバウトのアンケートを取れば上位に食い込むのではないだろうか。
 序盤で大幅にカウント差をつけられ、ラスト1分を切ったところで相手のカウントは残り10。実に34と大きな差があり、視聴者のほとんどはおじねこの勝利を確信しただろう。自分もここで終わりかと、両手を握りしめながらただ観ていた。
 けれど、Dチームはあきらめなかった。
 ラスト5秒。Dチームがエリアを確保する。延長戦中に一瞬だけカウントストップされるものの、なんとそのまま奪取し返し、カウントを覆して勝利。コメント用に手に持っていたスマホを落とすほど震えた。
 ここは笹木のリーダーの意地が輝いていた1戦だったように思う。延長戦直前にチャイカを落とせたのが非常に大きく、延長戦中にエリアを抑えに来たやしチャイを完全に抑え切る。笹木が自身の動きを取り戻したからこそ3人がエリアを抑えながら塗り続けられたし、3人が塗れたからこそ笹木も大暴れできたという、“チーム戦”を強く感じる名試合だった。

 そして3本目開始直前。ここはDチームの軌跡を語るに外せないだろう。
 ランダムピックはバッテラ/ヤグラ。Day2出場のかかった重要なこの局面で、笹木はステージと相手の戦法を鑑み、使い慣れたローラーを手放すことを考え始める。
 ここに関しては、ぜひ実際の話し合いも観てほしい。フレンの「バッテラのローラー、好きですか? 好きか嫌いかで決めましょう」という笹木のメンタルに寄り添った問いと、アクシア「敵の塗り状況見ましょう、ローラー動きやすいかどうか」という冷静な提言。最後に「みんな的にはどっちがいい?」と尋ね、「笹木さんが後悔しないほうで!」「楽しいほうでいいんじゃないですか?」とさっくり言えるこのチームの関係性が、本当に良いのだ。みんなが強い笹木を観ていたし、みんなが笹木を信じていた。同時に、笹木も己とチームを信じた。

 そして、だからこそ勝った。

 ローラーのイメージが強く、これまでシューターをほぼ見せなかった笹木のブキ選択は、Dチームリスナー外の観衆を大いに沸かせた。
 このバッテラ/ヤグラはパーフェクトゲームと言っても過言ではないほど、Dチーム視点では素晴らしい試合だったのだが、アクシア贔屓の視点から言えば、とにかく推しがめちゃくちゃ覚醒していたに尽きる。相手チームのリーダーであり司令塔でもある社キラーと化しており、実際大暴れであった。ヤグラを護衛するアシストとして、これ以上ない仕事を果たしていたように思う。
 フレンと笹木の前衛2人もきっちり機能しており、2人の要所での相手を抑えるキルは鬼気迫るものさえあった。特に笹木のブキ変更はローラーを前提としていた相手チームには大きく刺さっていただろう。
 だが、何よりもこの試合のMVPはフミ様だと声を大にして言いたい。フミ様がヤグラに乗り続けていたからこそ、前衛2人と補助のアクシアが素晴らしい動きを出来たのだから。
 フミ様が振り返りのスパチャ読みで「直前にヤグラ乗って生き残るだけを1日やった」と話していたのだが、この練習こそがDチームの完成度に大きく寄与していたと言っても過言ではないだろう。ホコをアクシアが、ヤグラをフミ様が担当できるようになったおかげで、ガチルールにおけるチームの弱点が見事に埋まった。
 本当に、4人でもぎ取った完璧な勝利だった。

 こうして、6試合の全試合が決勝級に熱かったDay1は、Day2にコマを進めて幕を閉じた。
 フレンの「明日もやれるーーー!! うれしーーー!!」という叫びで、こちらも「明日も観れるーーー!! うれしーー!!」と思ったことをここに告白しておく。あの雄たけびは正直涙腺に来た。

 余談だが、2回戦目待機中に笹リスナーと遊んでいたプラべで、「ぜんりょくおうえん」という名前で入っていたリスナーがいたのが暖かくて好きだった。そしてそのプラべにおいては、リスナーからの忖度が全然なかったのもいい。なごむ。




▼本戦Day2感想

【スプラトゥーン2】ダイオウイカ【アクシア・クローネ/にじさんじ】
youtu.be

 迎えたDay2。なんとここでスプラ初配信の時と同じタイトルで枠が立った。第1話と最終話でタイトルを回収する作品は名作。
 ここで優勝して真のダイオウになるという意志も感じられ、アクシアのスプラを最初から観てきたアクシエイドはタイトル回収でめちゃくちゃエモくなり、さらに言えばかつての大言壮語が成長により真になったという積み重ねも見えて、マジで名タイトルだと思う。何せおよそ1か月前、このタイトルで配信していた時はスペシャルを吐くタイミングすらリスナーに委ねていたのだから。

 そんなエモに浸りながら始まった準決勝戦、ランダムピックはバッテラ/ヤグラ、スメーシー/ヤグラ、ホッケ/エリア、ホッケ/エリア、バッテラ/ナワバリの、フルセット5本勝負となった。

 1本目のバッテラ/ヤグラにて、Fチームの持つ各スペシャル対策を鑑みたであろう、ホコ以外での対物ギア積みが初披露された。
 この試合、ものすごく熱い。前日本戦進出を決めた最終試合と同じルール・ステージで、すでに「勝てる」というイメージが4人にあったのが非常に大きかったように思う。
 再びスシベを握った笹木とフレンが暴れ、フミ様がヤグラをキープし、アクシアがアシストをする。アクシアはかなり堅実にアシストの仕事をこなしていたため、派手なキルムーブはこの試合では見られないものの、ヤグラ乗りのタイミングの判断や、チームのテンションを維持する声かけは変わらず素晴らしい。この試合ではミサイルではなくアーマーを持っているためいつもより視野は狭め……と思いきや、シマウマ並みの視野角を発揮し、広く戦況を見た報告をしているのはさすがだった。おれがこのチームの目……ってコト……!? プレイにはやや関係のない話だが、この試合でアクシアがフミ様にかなり砕けた褒め声掛けをしているのが好きだったりする。初心者組、仲良しだ。
 Fチームがかなり笹木のローラーを意識してきていたことから、スシベの選択が刺さっており、特に2回目のヤグラ押し込みにおける笹木の動きが息を呑むほど素晴らしい。ここについてはぜひ笹木視点でも観てほしい。また、カウントリードで勝利できると判断してからのフレンへのナイスダマ溜め待機の指示は、この試合の決定打でもあった。
 フレンも相手チームにカウントリードされた直後の素晴らしい3キル防衛や、ラストのナイスダマの指示を受けてから、無理に前線に出ることなく潜伏し続けて仕事を完遂するなど、数多のプレイで魅せてくれた。それと共にメンタル柱としての明るい声かけと適切なオーダーも健在で、心強すぎるサブリーダーだった。
 そして、前日の最終戦と同じく、この試合のMVPはやはりフミ様と言えよう。チーム・Dチームリスナー・解説席すべてから絶賛されたヤグラ乗りは大変見事だった。特にカウントを押し込んだ際は、落とされることを恐れずよくあそこまで乗り切ったと思う。本当に、本当に、恰好よかった。実際勝利の女神だったと言っても全く過言ではないだろう。

 2本目のスメーシー/ヤグラは惜敗ではあったものの、若干チーム全体に焦りが見えていたことは否めないか。
 とはいえラスト20秒での再進撃において、ヤグラ上での避けの根性を見せたアクシアやキルの鬼と化したフレンなど見どころも多く、すさまじい接戦の熱い試合でもあった。運営視点解説では「全員が仕事をしていたのでこういう試合運びになった」と言われていたが、まさしくその通りであったと思う。今見てもこの試合は本当に惜しかった。フレンが「負けた気がしてない」と発言していたのも本当にわかる。自分もこの試合をリアタイしていた時は、フレンと同じように勝ったような気さえしていた。
 3本目のホッケ/エリアはまさに地元の強さを魅せたスピード試合で、これも非常に気に入っている。予選1戦目で次試合進出への道を繋いだ2本目ホッケ/エリアと同じく、完全に相手を抑えきってのノックアウト勝利だったのも良い。オタクはこういうリフレイン展開が好きだ。熱くなれる。
 ホッケ自体がアクシア視点で観ているとそれなりに思い入れも強くなるステージなので、ここで推しチームが強さを見せたのが嬉しい。スシベが刺さってると大はしゃぎだった、試合後のチーム通話が暖かく、また次のピックを見て「慢心するなぁ!!!!」とブチ切れる笹木が面白くて何度も観てしまう。自分は笹キレがめちゃくちゃ好きなのかもしれない……。
 ……だが、Fチームも強かった。奇しくも前試合と完全に同じピックとなった4本目のホッケ/エリアでは、前半カウントリードして優位を取れたものの、前試合の反省を踏まえたFチームに押し切られ、ノックアウト勝利を取り返されてしまう。
 そして5本目のバッテラ/ナワバリでは非常に善戦するものの、僅差で及ばず、残念ながら準決勝敗退と相成った。

 ここからのチーム内感想戦が、何度見ても切なくて、だからこそ富名声力を応援してきてよかったと、心からそう思えるものだったと感じている。
 ずっとチームに「大丈夫」「最高!」「天才!」とポジティブな言葉を投げ続け、チームのメンタルを支え続けてきたフレンが真っ先に泣いたときに、「あっこれはもう自分も駄目だ」と思いながら貰い泣きした。それはずるくないか? それはずるいよ。
 笹木も泣き始めてしまう中、フミ様とアクシアは泣かずに温かい言葉をかけ続け、「3位決定戦がありますから」と前向きに言う。
 正直アクシアも、表情のトラッキングが非常に優秀なこともあり、「あ、これ悔しがってるな……」とわかるような顔を見せるところもあったし、みんなに合わせて「悔しい!」と言う場面や、リアタイ視聴の時点で「練習いっぱいやったところでやらせてくれ!!」と叫んだ笹木に返した「それはそう」の声が明らかに震えていたりと、悔しさが僅かに滲み出てはいたのだが、だからこそ、後述のディスコミュートまでよく隠しきったな……と今見返してもグッとくる。
 ここは書いても書いても書き尽くせない。メンバーみんなの言葉に全て同意したくなるし、他愛のない雑談も終わりが迫っていると思うと愛おしくて仕方がないし、好きな箇所を全部挙げていくと全パートの書き起こしになってしまうのでやめておくが、いくつかピックアップするとすれば、「相手が一枚上手だった」とざっくり割り切ってまとめたアクシアと、笹木・フレンの2人が離席したあと初心者コンビ2人で話していた所、そして一旦VC待機のためにディスコをミュートしてリスナーに向けて話していたところが本当に好きだ。特に後者2つが強く印象に残っている。

 初心者コンビの対話は、今も思い出しては泣きそうになる。この後の優勝チームインタビューでも言われていた通り、今大会は初心者同士での研鑽も、大会をより輝かせる要素になっていたのだと思う。だからこそ、この2人がお互いに背中を押しあって切磋琢磨し、二人三脚で強くなってきたのが眩しい。
 フミ様の反省会中の質問は、練習からずっと観ていた自分も「すごい熱心だな、フミ様毎回えらいな」とほっこりしていた。それが後輩のアクシアが居たからそう出来たと言うことを本人から語られるのは、もう、アクシエイドとしては普通に泣く。いまこれを書くにあたってアーカイブの当該箇所を聞き返していたのだが、ここのフミ様声が優しくてそれもまた泣けるんだよなあ。アクシアと同じく、自分もフミ様のその姿勢が好きだった。
 初心者組は二人三脚で、それでもフミ様が先輩だった。大会から1か月近く経とうとしている今も、このコンビの絆で胸が熱くなる。マリカ杯団体戦でまたチームになったのがうれしいな。また一緒に、ゲームをしてほしかったので。
 ……ところでここの対話、もしフレン枠を観ていない読者が居るのであれば、ぜひフレン枠で当該箇所を観てほしい。
 実は話の途中、かなり前半のほうで離席していたフレンが戻ってくるのだが、彼女は空気を読んで2人の話をずっと聴いている。その表情がなんだかものすごく優しくて、ずっとニコニコしていて、それも心から好きなのだ。フレン・E・ルスタリオという人をもっと好きになった瞬間だった。

 そしてその後、ディスコを一旦解散したあとのアクシアである。
 それまで3人の前では絶対に言わなかった「いやありえん悔しいわ」「バカ悔しいわマジで」「まーーーじかーーーーー!!!!!」と立て続けに悔しい本音を吐露してくれた所。これを聞いて、アクシアをまた好きにならなかったアクシエイドはこの世に存在しないのではないだろうか? 自分は本当に、このアクシア・クローネというライバーが好きになった。
 自身の試合も終了しており、VCも切れていて、視聴者は普段観ているリスナーが大多数を占めていたであろうこの状況。だからこそ、ここまで観てきたリスナーにだけその悔しさを見せてくれたのが嬉しかったとともに、絶対にこれを見せずにずっと先輩たちの背中を支えていたのが、本当に格好良い男だなと思った。意地があんだよ、男の子には……。
 そのあとすぐに試合が楽しかったことと、Fチームが本当に強かったこと、だから気持ちを切り替えて3位決定戦を勝とうとすぐに前向きに切り替えたのも強い。いや、マジで格好良かった。アクシア・クローネ、めちゃくちゃ格好いいです。それに尽きる。

──そんなエモい時間を経て、チームL「四天王」との3位決定戦が始まった。

 絶対に負けたくはない、ただもう勝たなければ終わってしまうという重圧もない、お祭りのような3位決定戦。奇しくも対戦相手のLチームは初めてチーム対抗練習をした相手でもあって、初めて戦った相手と再び対峙して終わるという美しい構成になった。
 ランダムピックはマンタマリア/ナワバリ、ショッツル/エリア、バッテラ/ナワバリ、マンタマリア/ヤグラ、バッテラ/エリアの、今回も5本フルセット。
残念ながらホコはピックされなかったものの、苦手なナワバリ3回はギリギリ回避という、もはや試合よりも試合前のランダムピック時が一番緊張する瞬間になっていた。頼むナワバリ来ないでくれ! と、富名声力WINを叫んでいたリスナーは誰もが祈っていたはずだ。

 簡潔に言うとナワバリは2本とも見事に負けた。何なら1本目のマンタマリアでのナワバリは、辛酸を舐めた準決勝5本目とほぼ同じパーセンテージで負けるというおまけつきである。やめてやれよ!!! 正直リアタイ観戦時はパーセンテージを見て笑ってしまった。やってるわ四天王。
 だが、ここで言った「ガチルールで全部勝つ」という言葉を、4人は“本当”にした。

 2本目のショッツル/エリア。笹木が久しぶりにローラーを持つ。
 ここは笹ローラーの復活に、運営視点では実況解説リスナー含め大盛り上がりだった。もちろん、各リスナーたちも久しぶりに出たやったbot笹木に大興奮であった。やったbot笹木、いいよね……。「◎◎やった!」もいいが、「◎◎やった」の感情がないやったが好き。また、アクシアのマルミサ索敵も久しぶりに見られ、原点回帰っぽい良い1戦だった。笹フレンが落ちたあと、初心者組2人が生存しきって前線を支えきるなど、これまでのエモ要素が詰まっている試合でもある。
 試合後にあとばる氏がアクシアの要所の動きをほめてくれているのが、かなりのニチャリポイントである。ここであとばる氏がアクシア「大黒柱」と評したことで、なんとLチームとの初回練習試合からずっと積み重ねられていた「柱」ネタが結実するという、最初から観ていると非常にエモい形に着地した。オタクは!!! 最終話で!!! 伏線回収をされると泣く!!!!!
 実際結構重要なところでイブを落としていたり、あとばる氏の言う通り良いタイミングでマルミサを吐いていたりと、サポートとしての力量も非常に光っていたのは事実だと思う。アクシアのマルミサ報告、マジで“目”で好き。あれかっこよくないですか? マジでかっこいい。
 試合終了後、「強いんだからうちのリーダーは! 強いんだから!」と、ニッコニコで嬉しそうに言うアクシアも良かった。実際、肩の力が抜けた笹木は本当に強い。

 3本目のバッテラ/ナワバリはまあボロ負けだったのだが、これまでずっと前線に立って守ってくれていたフレンを3人で護衛する形になるのがなんかエモくて良いのと、あまりの勝てなさに爆笑しながらキレる笹木が面白すぎるので、完璧な負け試合なのにまったく苦しさがないのが好きだったりする。ある意味では唯一のギャグ回と言えるか。
 すべての責を負わされかけたあとばる氏に幸あれ……と思っていたところでヤグラを引いて大喜びするのが良い。持ってるなあ。まあここで引かなければ笹木にローラーで轢かれていた可能性もあるし。
 4本目のマンタマリア/ヤグラも面白い。最序盤こそややリードを取られるものの、フレンの2キルから持ち直し、笹木がローラーのパターンに嵌めてからフミ様を主軸とした全員乗りで抑え切ったスピードゲーム。展開が早すぎて、リアタイ時は草とナイスとGG以外思考が追い付かず、何も言えなかったレベルである。
 笹木が整うまで前線を維持したフレンとフミ様が安全に乗れるまでヤグラにタッチしていたアクシアの、2人のサポートが熱い。そして、それによって無事に大暴れした笹木と、ヤグラを乗り切ったフミ様も実に見事であった名試合だ。

 そして本当に最後の最後、5本目。ピックは──バッテラ/エリア。
 ナワバリを無事回避し、であれば3位で気持ちよく終わるためにも絶対に勝ちたい戦い。ここで笹木は一瞬ブキ選択を悩むものの、「相棒のローラーと共に散ろう!」とローラーを選択。これがまためちゃくちゃいいんだよなあ。前日のラストは勝つために相棒を手放し、今日のラスト、本当に最後の最後でもう一度相棒を握りなおす。これが熱くならずにいられるかという展開である。何気にアクシア「じゃ最後相棒のローラーと……」と焚きつけているのも面白いし、フレンが「散らない散らない!散らない、散らせないっす」と即フォローするのもエモい。女騎士すき。試合前の「富名声力WIN!」「「「うぃーーーーん!!!」」」も好き。もう全部が好きだ、富名声力……。好きだ……。
 そんな和やかな始まりでありながら、この試合はここまで積み重ねてきた3週間の最後を飾るにふさわしい、熱い接戦であったことは間違いないだろう。
 最後の最後までどちらかが勝つのか全く分からず、ただ戦況がひっくり返らないように、3週間応援してきた推しが勝つようにと信じて祈ることしか出来なかった。
 この試合、Lチームが最後の最後で全員ものすごくいい動きをしていたのと、ラスト数十秒の笹木が1vs3の状況とエリアを制したのがあまりにも印象的すぎるのだが、そこに至るまではチーム全員が塗りを固め戦況を整えていたわけで、派手な活躍こそ多くはないものの、あとばる氏が勝利者インタビューで言っていた通り「笹木が3人を支え、3人が笹木を支え」て、4人で勝ったという、いかにもDチームらしい決着であると思っている。
 ところで、この「笹木が3人を支えて、3人が笹木を支えていた」という言葉に対し、「笹木さんが最強なんです!」「うちのリーダーかっこいいっす!」と嬉しそうに語る初心者組、良かったね……。

 終わりが本当に名残惜しくはあったが、楽しさも苦しさも沢山詰まった3週間が、笹木の晴れやかな「富・名声・力チーム、おしまいで~~す! ありがとうございました~~!!!」という言葉で終われたことを、本当にうれしく思った。
 何気にここ、アクシア枠だと配信終了画面とBGMの入りが完璧すぎて泣ける。このBGMを聴くたびに反射でグッとくるようになってしまった。




▼総括

 本当に素晴らしい大会だったと思う。推しの優勝こそ観られなかったけれど、晴れやかな気持ちだった。
 練習段階・予選・本戦のすべてに好きなシーンや好きなやり取りは沢山あって、できる限りそれらを紹介してきたが、やはり準決勝後のアクシア
「泣いたり緊張したり出来るくらい真剣だったのは、誇りなんすから」
 が一番好きだな。今もなお、その言葉の通りだったと感じる。Dチームはずっと真剣で、いいチームで、だからこそずっと応援できた。ずっと応援したくなった。最後まで見届けようと思った。その真剣さが、何よりも格好いいチームだった。
 そして、あの悔しさの中からこの言葉がサラッと出てくるアクシア・クローネをここまで応援してきて良かったと心から思ったし、これからも応援していきたいライバーだと思えた一言でもあった。

 それにしても、もう3週間近く経つにも関わらず、富名声力の4人が好きだという気持ちが未だ自分の中に温かい傷を残しているので困る。
 初回からずっと明るくて、チームのメンタル面を支え続けたフレン。この大会前は歌しか知らなかったけれど、精神と技術面両方の強さを持ち合わせた、女騎士たる人だなあと思った。それなのにわりとしっかりポンなのもLove。ずっとかわいいし格好いい人だった。アクシアとの姉弟感が個人的にツボだった。ポンの方向性が正直近いと思っているので、機会があればまたアクシアと絡んでほしいと思う。
 笹木も自分はあまり詳しくなくて、ちゃんと観たのが笹レオスのコラボくらいだったのでキレと煽りのイメージだったのだが、富名声力においては初心者コンビにずっと優しく教えてくれていて、そのお姉ちゃん感にわりとしっかりやられた。自分は姉要素にがっつりと弱い。いや本当に慣れ親しんだローラーからスシベに持ち替えてしっかり強かったのはXの意地だったし、最後にローラーを握りなおして勝つのもXの意地だった。格好良かったなあ。
 長尾からにじさんじをちゃんと見始めた都合上、自分はこのメンバーだとフミ様が一番知っていて、とはいえリアタイで観るのは初めてだったので、本当にしっかり努力を積んでくる人なんだなあと感動した。おそらく準備期間がかなり長かったであろう3Dお披露目を挟んだ上で、あそこまで仕上げてきたのはシンプルにすごい。お披露目後の職場での昼休み、Youtubeを開くとフミ様がスプラ練習枠を取っていて、フミ様頑張ってるな~とうれしくなったのを今も思い出す。ヤグラダンスも格好良かったが、何気にちょこちょこ大きいキルをしているのも、勝利の女神で好き。

 アクシアのいいところはこれまで沢山観てきたつもりだったけれど、スプラを通してまた新たにいいところを沢山知ることが出来て、本当にハッピーな日々だった。
 あんなにメンタルが強いとは知らなかったなあ。いや、メンタルが弱いと思っていたわけではなくて、むしろ強い方だとは知っていたけれど、スプラ大会でのアクシアはもはやオリハルコンだったので……。人や物事への向き合い方が真摯で、真摯だからこそ受け流すべきときは受け流せる強い人なんだなあと。
 アクシアの「大丈夫」は本当にボイスで売ってほしい。あれ格好良すぎやろて。一番後輩で、それなのにアクシアが「大丈夫」って言うと、観ているこっちも大丈夫なような気がして、だからこそ最後まで信じて応援出来たという面は確実にある。あの大丈夫はチームを支えていたけど、それと同時にリスナーも支えていたよと、デカめの主語を小声で申し上げていきたい。
 スプラの上達の仕方も見事だった。ゲームIQが高いというのはあるけれど、それ以上に努力と反復を無限に重ねられるのが強みだなあ。ここは麻雀成長記や、ポケモンの耐久でも見られた特性ではあるが、改めて再確認できた。同じことを繰り返すこと、自分のダメな部分を見返すことが苦ではない人は、やっぱり強い。
 
 4人のチームとしての完成度が本当に高くて、観ていて楽しかっただけに、終わってしまったのが今も切ない。何せ初顔合わせからずっと終わりが惜しかった奴だ。面構えが(情けない意味で)違う。
 暴れられる前衛2人と、ルールにタッチできるサポート2人。その構成も完璧だったし、緊張に弱い笹木をフレンとアクシアとフミ様が支えられるという、精神面の構成も何気に完璧だったのがすごい。エクス、全部見通していたのか?(さすがにそれはない)
 だってこのチーム、フミ様は勝利の女神だし、アクシアとフレンの「大丈夫」は説得力すさまじかったもんなあ。練習中のフレンの「大丈夫!」「天才!」「ナイスやり!」には観ているこっちも救われた。

 多分、このロスはまだ抜けない。まあ抜けられなくてもいいと思っている。それだけ、いちリスナーであった自分も本気で熱くなれた思い出ということで。こんなに寂しいから大丈夫だと思う、というやつだ。

 今回はアクシア視点でずっと観ていたのでアクシアとDチームの話をメインに書いたが、ほかにも自分が観測していたところでは、自分のチームを育てつつ他チームのフミ様も育てつつ自分も更に研鑽して、努力の結果チームでの勝利をつかみ取った長尾や、なまじどのブキもそれなりに使えてしまうせいで中々定められず苦しんだものの、ハンコバッテラホコルートというエンタメに辿り着き、観ている者全てを湧かせながらも地力を見せつけたレオスも、みな格好良くて熱かった。Bチームがなかなか時間を合わせられなかったのは惜しかったが、あのチームのほのぼのとした空気も好きだ。Bチームの時間が取れて教授がキルマシーンに改造された世界も正直かなり見たかった。
 自分が観測していないチームにも、沢山の熱い物語があったのだろう。野良猫の覚醒や、ソロイベントや案件を抱えながらもしっかり仕上げてきた葛葉など、色々漏れ聞こえて来てはいた。どのチームを応援していても熱くなれたであろう、良い大会だったと思う。

 主催のエクスと社長には、この大会を開いてくれたことに心からの感謝を。選手でありながら、Day1ではサポートゲストとして簡潔で分かりやすい解説をしてくれたイブラヒムも良かった。お疲れ様である。最初から最後までいいライバルだったし……。
 そして、ゲストとして最大限のリスペクトを以て解説に臨んでくれた、カラマリのお2人にも全力でお礼を言いたい。まったく知らない外部の方だったので、どんな感じになるのだろうと思ってはいたが、解説も各チームへの所感も真摯かつ面白かったし、何よりお2人がしっかりと「フミ様」「でび様」呼びだったのがすごく好きだ。しっかりとしたリサーチに感謝……。


 ……と、大変長くなってしまったが、そろぼちこのあたりで筆を置こうか。
 大会までの3週間、毎日の練習が待ち遠しくて、追いかけるのが楽しくて、沢山のきらきらしたものを貰った日々だった。こんなに何かに熱くなるのは久しぶりだったから、まだ何かに熱くなれるんだと思えて、それも嬉しかった。

 また来年、スプラ大会があって、もしアクシアがそれに出場するのなら。
 また来年も、その背中を応援できればいいなあと、今はただそう思う。

 以上だ。




▼エピローグ

※12/14 0:10追記

2次会マリオパーティ4人で勝負だァァァァァッ!【にじさんじ/ #富名声力 】
youtu.be

 何も言わずに見ろーーーーーーーーーッッ!!!!!!!!!!!

 ……奇しくもこの記事をアップした当日、富名声力の打ち上げが開催された。完全に距離感が砕けて仲良くなった4人のマリパは、この第3回にじスプラ大会のエピローグに相応しい配信だった。
 これに関して詳細な感想を書くのは野暮と言うものだろう。是非全編その目で確かめて欲しい。
 最後の最後まで仲良く喧嘩していて、とは言え優しいところは優しくて、やっぱり富名声力が大好きだと心から思えた打ち上げだった。富名声力よ永遠に!次はマリカ杯で、今度はライバルとしてバチバチのバトルが見られたらいいな。


 ちなみにエデン組リスナーサイドとして言わせていただくと、アクシアが冒頭でキャサリンを最強と言っていたのはエデンの男たちでマリパをやった時に、キャサリンを使用していたレオス&レオスが落ちたあとのNPCキャサリンにメンバーが蹂躙されていたからです(メガネクイッ)
 レオスの加護あったなこれィ……。

 以上です。